マジョレル庭園とは?マラケシュの青い庭を歩く

モロッコのマラケシュ(Marrakesh)には、街の赤土色とは対照的な、鮮やかな青が印象に残る庭があります。マジョレル庭園(Jardin Majorelle)は、絵画、建築、植物がひとつの風景をつくる場所。旧市街のスークとは異なる角度から、マラケシュの美しさに出会える庭園です。

画家が長い時間をかけて育てた庭

庭の名は、フランス人画家ジャック・マジョレル(Jacques Majorelle)に由来します。庭園を運営する財団の資料によると、彼は1920年代からこの土地に植物を植え、各地から集めた植物と建物を組み合わせて、独自の空間を築きました。庭は完成して終わる作品ではありません。季節ごとに葉が茂り、花が咲き、光の向きによって色の印象が変わっていきます。

1980年には、ファッションデザイナーのイヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)とピエール・ベルジェ(Pierre Bergé)が庭を取得し、保存と再生に取り組みました。現在の庭園には、画家の構想と、その後の人々による保全の歩みが重なっています。

マジョレル・ブルーと植物の色

深く澄んだ青色は「マジョレル・ブルー(Majorelle blue)」と呼ばれます。青い壁の前では、サボテンの緑、竹の葉の影、鉢の黄色が際立ちます。色を一つずつ見るよりも、植物と建物が隣り合ったときの調和に目を向けると、この庭らしさがよく伝わってきます。

庭園の公式資料では、サボテン、ヤシ、竹、ブーゲンビリア、スイレンなどが紹介されています。乾いた土地を思わせる多肉植物と、水辺の植物が共存する点も見どころです。植物の種類や配置は管理・更新されるため、訪問時に見られる景色は季節によって異なります。

庭園と美術館をどう楽しむ?

敷地内にはピエール・ベルジェ・ベルベル美術館(Musée Pierre Bergé des Arts Berbères)があり、モロッコのアマジグ文化に触れる機会もあります。庭の近くにはイヴ・サンローラン・マラケシュ美術館(Musée Yves Saint Laurent Marrakech)もありますが、施設ごとに入場条件が異なります。庭園だけをゆっくり歩く日と、美術館も訪ねる日では、必要な時間が変わるでしょう。

写真を撮るときは、青い建物の全景だけでなく、壁に落ちる葉の影や水面の反射にも目を向けてみてください。庭園は多くの人が訪れる場所です。植物を傷めず、通路をふさがず、ほかの来園者にも配慮しながら楽しみたいものです。

訪問前に確認したいこと

マジョレル庭園の入場券は、公式サイトが案内する正規のオンライン販売窓口で購入できます。人気の時間帯は希望の枠が取れない場合もあるため、旅行日程が決まったら早めに確認すると安心です。営業時間や料金は変更されることがあるので、予約時点の公式案内を優先してください。

マラケシュの旅では、スークや宮殿の装飾に目を奪われがちです。けれども、庭に植えられた植物と鮮やかな青の組み合わせにも、この街の芸術と暮らしが息づいています。植物を眺める時間を旅程に加えることで、街の色が少し違って見えてくるかもしれません。

参考資料:マジョレル庭園公式サイト「The Jardin Majorelle」/イヴ・サンローラン・マラケシュ美術館「Le Jardin Majorelle」

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