日本人画家・中西勝も愛したモロッコ|マラケシュと人の縁がつないだ物語
モロッコ・マラケシュには、不思議な力があります。
一度訪れると、なぜか忘れられない。
そして、気づけばまた戻ってきたくなる。
世界中の芸術家やデザイナーがこの土地に魅了されてきた理由も、実際に訪れると少し分かる気がします。
そのひとりが、日本人画家・中西勝氏でした。
中西勝が出会ったモロッコ
中西勝氏は、世界を旅しながら「人間」や「大地の生命力」を描き続けた画家です。
特にモロッコは、彼の人生に大きな影響を与えた場所のひとつでした。
そして、1974年、中西氏はモロッコ滞在中、マラケシュでモハメッド・ゼクリウイ氏の家に約6ヵ月間滞在していました。
まだ日本とモロッコの交流が今ほど多くなかった時代。
>モハメッド氏は、日本人画家を家族のように迎え入れ、共に生活をしていたのです。
モハメッド・ゼクリウイ氏という存在
モハメッド・ゼクリウイ氏は、日本とモロッコの文化交流に深く関わった人物として知られています。
モロッコ・マラケシュのイスラム学者の家系に生まれ、幼い頃から日本文化に強い興味を持っていました。
特に空手や日本文化への憧れを抱いていました。
その後、日本人画家・中西勝氏との出会いをきっかけに、日本との交流が始まりました。
中西勝氏はモロッコ滞在中、モハメッド氏の家に約6ヵ月間滞在していました。
まだ海外との交流が今ほど多くなかった時代に、日本人画家を家族のように迎え入れ、共に生活していたというエピソードからも、モハメッド氏の人柄が伝わってきます。
その後、モハメッド氏は神戸へ移住。
日本とモロッコをつなぐ架け橋として、多くの文化交流に関わるようになりました。


なぜ芸術家たちはマラケシュに惹かれるのか
マラケシュには、感性を刺激する何かがあります。
赤土の街並み。
乾いた空気。
強烈な太陽の光。
市場に並ぶスパイスや染織品。
夜になると一変する旧市街の空気。
ヨーロッパにはない色彩と空気感が、この街には存在しています。
だからこそ、中西勝氏だけではなく、イヴ・サンローランをはじめ、多くの芸術家やクリエイターたちがマラケシュに魅了されてきました。
モロッコには「人を受け入れる文化」がある
中西勝氏がモハメッド氏の家に6ヵ月滞在していたという話には、モロッコらしさがよく表れています。
モロッコでは、古くから「客人を大切にする文化」が根づいています。
お茶を出し、食事を共にし、家族のように迎え入れる。
そうした人との距離の近さは、モロッコの大きな魅力のひとつです。
そして、その温かさに惹かれる人も少なくありません。
マラケシュは「感性」を変える街
マラケシュを訪れた人の多くが、「価値観が変わった」と語ります。
便利さだけではない豊かさ。
自然と共に生きる感覚。
手仕事の美しさ。
ゆっくり流れる時間。
中西勝氏もまた、この土地で多くの刺激を受けたのでしょう。
モロッコには、人の感性を動かす力があります。
今も続く、日本とモロッコの不思議な縁
モロッコと日本。
遠く離れた国同士ですが、昔から不思議な縁でつながってきました。
芸術、文化、人との出会い。
中西勝氏とモハメッド・ゼクリウイ氏の交流も、そのひとつだったのかもしれません。
マラケシュには、今も昔も、人を引き寄せる特別な空気があります。
そしてその魅力は、建物や景色だけではなく、「人」の温かさにもあるのかもしれません。









